指先トレーニングは子どもの発達に効果あり!おうちでできる手先を使った遊びを紹介
特に0〜1歳の時期は発達のスピードが速く、ちょっとした関わり方が子どもの成長に大きな影響を与えます。なかでも注目されているのが、指先トレーニングです。 手や指を動かす遊びは単に器用さを育てるだけでなく、脳の発達や集中力の向上、将来の学びにもつながります。 特別な道具や環境がなくても、日常のなかで取り入れられる方法はたくさんあるのをご存じでしょうか。 本記事では、指先トレーニングが子どもの発達にどのように役立つのかを解説し、月齢に合わせた具体例もお伝えします。無理のない範囲で、できそうなところから始めてみましょう。 目次 脳外科医ペンフィールドが作成したホムンクルスの図をご存じでしょうか。 これは、脳の各部位が体のどの部分に対応しているかを、面積の大きさで示した図です。その図では、手と指、そして唇が体のほかの部分に比べてアンバランスなほど大きく描かれています。 つまり、それだけ脳が手や指のコントロールや感覚処理に多くのエネルギーを使っている証拠です。 赤ちゃんが指先を使って何かをつまんだり握ったり触ったりするたびに、脳内では無数の神経細胞が活性化し、新しい回路が次々に作られていきます。 さらに、指先を使った遊びは集中力を高める効果も期待できます。赤ちゃんが一生懸命に紙を握ったり、小さなおもちゃを触ったりする姿は、まさに集中している状態です。 短い時間でも繰り返すことで、少しずつ持続して取り組む力が育ちます。この集中力は、将来の読み書きや工作、学習への意欲にもつながっていきます。 そして、手先の器用さに与える影響も重要です。乳幼児期から手や指をよく使うことで、指先が発達し、生活動作をスムーズに行えるようになります。 おうちでできる小さな遊びでも、積み重ねが大きな力になります。できない日があっても大丈夫です。親子のペースで、気楽にはじめてみましょう。 ここでは、具体的にどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。 赤ちゃんが物を握ったり、つまんだりする動作は、日常生活の基礎になる大切な動きです。こうした経験を積むことで、筋肉の発達や関節の動きがスムーズになります。 そして、いずれはスプーンで食べたり、ボタンを留めたりといった生活動作が自然にできるようになります。 また、ブロックを高く積み上げたり、小さなビーズを紐に通したりと、遊びの幅が格段に広がるのもうれしいポイントです。 例えば、指先で物の形や硬さ、温度を感じることで脳の前頭前野が刺激されます。ここは、思考や判断、記憶をつかさどる重要な部分です。 ユニセフが発行した世界子供白書2001によると、子どもが3歳になるまでに、脳の発達はおおむね完了するとされています。そのため、赤ちゃんの頃に手先をたくさん動かし、脳を刺激するのはとても重要です。 指先を使った遊びに夢中になっているときの子どもは、とても真剣な表情をしています。紙を破ったり、ブロックを積んだり、シールを貼ったりする動作は一見単純に見えるでしょう。 しかし、これを成功させるためには、子どもは指先に神経を集中させなければなりません。 繰り返し取り組むうちに、短い時間でも集中して物事に向き合う習慣が身につき、その積み重ねが学習や生活全般に役立ちます。うまくいかない日があっても、それは大切な過程です。 指先を使った経験は、将来の学びの基盤を作ります。例えば鉛筆を正しく持ち、自分の思い通りの線を描く能力には、手先の器用さが必要です。 また、粘土で何かを作ったり、ブロックを組み立てたりする遊びは、頭の中でイメージを膨らませ、創造力を育てます。 うまくいかないときに「どうすればうまくいくのだろう」と考える問題解決能力も育まれます。 幼児期に指先を存分に使って遊んだ経験は、子どもの学習意欲や知的好奇心を生涯にわたって支え続けます。 この段階的な発達を理解すれば、無理なく年齢に合った遊びを取り入れることができ、子どもの成長をよりスムーズにサポートできます。 ただし、成長のスピードには個人差があるので、目安として参考にしてみましょう。 生まれたばかりの赤ちゃんの手は、まだ自分の意思で動かすことはできません。新生児から生後3ヶ月頃の赤ちゃんは、ママの指などを手のひらに触れさせると、ギュッと強く握り返してきます。 これは把握反射と呼ばれ、生まれながらに備わっている反射です。優しく手を開いたり閉じたり、マッサージしてあげたり、やわらかいガラガラなどを握らせてあげたりするだけでも、よい刺激になります。 生後4~6ヶ月頃になると、目の前にあるものに興味を持ち始め、自分の意思で手を伸ばしてつかもうとします。 最初は両手で鷲づかみにする程度ですが、次第に片手でもつかめるようになります。生後6ヶ月を過ぎると、おもちゃを握って振ったり両手で持ち替えたりするなど、動きが少しずつ器用になっていきます。 1歳半を過ぎると、手指の動きはさらに洗練され、複雑なことができるようになります。 スプーンを持って食事をしたり、クレヨンで殴り描きをしたりと、生活や表現に直結する指先の使い方が始まります。 まだ上手にはできませんが、道具を使おうとする意欲そのものが大切です。 誤飲の心配が少ない安全なサイズのおもちゃや、クレヨン・大きめのブロックなどを用意してあげましょう。 この時期になると、両手を協調させて、より高度な作業ができるようになります。ボタンを留めたり、ハサミで紙を切ったりするなど、細かい動作が可能になります。 3〜4歳になると、線に沿って絵を描いたり、紐通しやシールを貼ったりするような集中力を要する遊びも楽しめるようになります。 この時期は「自分でやりたい」という気持ちも強くなるため、少し難しい作業に挑戦する機会をあえて与えてあげるとよいでしょう。 達成感が自信につながり、手指の発達だけでなく心の成長も促します。 とはいえ、これらの発達はあくまで目安です。お子さん一人ひとりのペースを大切に、焦らず見守ってあげることが何よりも重要です。 手指の発達には段階があり、年齢に合わせた遊びを選ぶことで、無理なく成長をサポートできます。 「うちの子はこの時期に何をしてあげたらよいのだろうか」と感じたときは、子どもの可能性を広げてくれるママスクールを活用してみませんか。 ママスクールでは、ドーマンメソッドをベースに月齢ごとの発達の目安やおすすめの関わり方を、わかりやすく教えてくれます。 オンライン開催なので、赤ちゃんとおうちで参加できるのもうれしいポイントです。まずは気軽に参加して、今のわが子にぴったりの遊びや声かけを見つけてみましょう。 しかし、実は新生児期からでも無理なく取り入れられる指先トレーニングがあります。 その一つが、アメリカのグレン・ドーマン博士が提唱したドーマンメソッドにも含まれる、把握反射を利用したトレーニングです。やり方は簡単です。 ・赤ちゃんの両手のひらに人差し指をそっと置く 簡単なトレーニングですが、赤ちゃんは握って離す動作を繰り返しながら、手の筋肉や神経が刺激されます。 また、やわらかい布やタオルを軽く握らせてあげるのもおすすめです。触感の違いを感じることで感覚が育ち、手のひらを通じて脳にも心地よい刺激が伝わります。 ガラガラのように軽くて持ちやすいおもちゃをそばに置き、自分で握ったり振ったりできるようにすると、楽しみながら自然に指先を使う習慣が身についていきます。 生後すぐから始められる指先トレーニングには、特別な道具や難しい方法は必要ありません。赤ちゃんとのスキンシップの延長として、日常のなかで自然に取り入れていきましょう。 生まれたばかりの時期は、親も赤ちゃんも初めてのことだらけで「これでよいのだろうか」と迷うことも少なくありません。 そのようなときに頼れるのがママスクールです。ドーマンメソッドをベースに、0歳からの心・体・脳をバランスよく育てる方法やドッツカードを使ったおうち遊びの実演などを教えてくれます。 オンラインで開催されているので、外出が難しい時期でも安心して参加ができます。ぜひ一度、気軽に参加してみませんか。 ここでは、0〜4歳の子どもにおすすめの具体的な遊びを紹介します。短い時間でも、親子で楽しくやってみましょう。 新聞紙は破る・丸める・投げるなどの動作を通して、指先から全身まで使える万能アイテムです。赤ちゃんには小さくちぎった新聞紙を渡して感触を楽しませ、1歳以降はビリビリ破く体験に挑戦させるとよいでしょう。 音や手触りの変化が楽しく、集中して遊べます。細かくちぎった新聞紙を、画用紙にノリで貼ってちぎり絵を作るのもおすすめです。 最後に丸めてボールにすれば、投げたり転がしたりと運動遊びにも発展します。 クッキーの型で抜いたり、プラスチックのナイフで切ったりすれば、道具を使う練習になります。 小麦粉ねんどや米粉ねんどなど自然由来のねんどであれば、口に入れてしまう心配のある時期でも使用できます。アレルギーが心配な場合は、小麦粉を含まない米粉ねんどを選びましょう。 1歳半頃から楽しめる遊びです。市販の紐通しおもちゃはもちろん、厚紙に穴を開けて靴ひもを通すだけでも作れます。紐の先端をセロハンテープで巻いて硬くすると、穴に通しやすくなります。 紐が首に絡まないよう、大人が見守りながら行いましょう。紐を穴に通すには集中力と手先のコントロールが必要で、繰り返すうちに達成感を得られます。 難易度を上げたいときは、ビーズや大きめのボタンを使って挑戦してみましょう。 大きめの紙や画用紙を用意すると、のびのびと描けて集中力も持続しやすいでしょう。絵の具を直接指につけて、紙の上で広げたり混ぜたりするフィンガーペインティングも感覚遊びとしておすすめです。 指先の感覚をダイレクトに刺激し、色彩感覚が養われます。口に入れてしまう時期は、米ぬかや野菜など、食品由来の安全な素材で作られたクレヨンを選びましょう。 シールを剥がして貼る動作は、指先を細かく使う練習になります。剥がしたシールを好きな場所に貼ることで、達成感が得られます。 慣れてきたら紙に描いた丸のなかに貼るなど、目標を設定すると、より集中力と思考力が高まるでしょう。シールの端を少しだけ剥がしてめくっておいてあげると、子どもが自分で剥がしやすくなります。 誤飲の危険があるので、小さなシールは避け、大人の目の届く範囲で遊びましょう。シールブックを活用すれば、外出先でも静かに楽しく遊べます。 ここでは、遊び感覚が親子で楽しめる、無理なく続けられるためのコツを3つ紹介します。 「毎日この時間になったらトレーニングをしよう」と意気込む必要はありません。むしろ、日常生活のあらゆる場面が指先トレーニングの機会です。 特別な時間や道具を用意しなくても、日常生活の動作そのものでトレーニングできます。 例えば手づかみ食べは、食材の硬さや温度を手で感じ、口まで運ぶトレーニングです。パジャマのボタンに興味を示したら、一緒に穴に通す練習をしてみましょう。 マジックテープの靴を、自分でビリビリと剥がしてみるのも楽しい経験です。お風呂の時間も、ちょっと意識するだけでトレーニングの時間になります。 スポンジを握って泡立てたり、空のペットボトルにお湯を入れたり出したりしながら、指先を動かしましょう。 少し大きくなったら、レタスをちぎったりミニトマトのヘタを取ったりする簡単なお手伝いも、子どもの指先の発達と自己肯定感を育てます。 日常生活のなかには、指先を動かすチャンスがたくさん隠れています。「これで十分かな?」と迷ったときや、「もっと効果的な遊びを知りたい!」という方には、0歳からのママスクールがおすすめです。 指先トレーニングをはじめ、一生分の心・体・脳をバランスよく育む方法を、専門の先生がやさしく解説してくれます。実際にどのような声かけをすればよいか、家でどのような遊びを行えばよいのかがわかるので、今日からすぐに取り入れられ、親子時間がもっと楽しくなるはずです。 オンラインで開催されているので、外出が難しい時期でも気軽に参加できます。無料セミナーで、今のわが家に合った子育てのヒントを見つけてみませんか。 月齢や発達のスピードは一人ひとり異なります。子どもにとって簡単すぎる課題は退屈ですし、難しすぎる課題はモチベーションを削いでしまいます。 少しだけ挑戦的な課題が、脳の成長を促してくれるでしょう。まだできないことにとらわれて、焦る必要はありません。 子どもが何に興味を持っているかをよく観察しましょう。もし子どもが遊びに乗ってこなくても、「今は遊ぶ気分ではないんだろうな」と受け止め、無理強いはしないようにしましょう。 指先トレーニングは、子どもにとって失敗の連続です。シールがうまく剥がせなかったり、積み木がすぐに崩れてしまったりして、子どもが泣いてしまう場面もあるかもしれません。 そのようなときに大人がすぐに手を出してしまうと、子どもは自分で考える機会を失ってしまいます。 大切なのは見守る姿勢です。子どもが試行錯誤している姿を、温かい目で見守りましょう。 そしてたとえ完璧にできなくても、その挑戦しようとする姿勢や、集中していた過程を具体的に褒めてあげましょう。 結果ではなくプロセスを褒められることで、子どもは自己肯定感を育んでいきます。達成感を得て、「次もやってみよう」と意欲が湧いてくるでしょう。 見守って褒める子育てを続けたいけれど、声かけのコツや月齢に合う遊び選びに迷うこともあるかもしれません。 そのような方は、0歳からのママスクールの無料セミナーに参加してみませんか?育児の悩みや疑問を専門家に直接相談できるママスクールの紹介もあるほか、セミナー参加者全員に、当日の内容をおさらいできるオリジナル電子書籍をお渡ししています。 まずは無料セミナーで、雰囲気を試してみてはいかがでしょうか。すてきな親子時間になるヒントを見つけてみてください。 新聞紙やねんど、シールなど身近なもので手軽に始められるので、今日からでも無理なく取り入れることができます。親子で楽しみながら継続しましょう。 遊びを通して達成感を積み重ねることで、子どもは自信をつけ、さらに挑戦する意欲を育んでいくでしょう。 「もっと詳しくやり方を知りたい」「正しい方法でやってあげたい」とお考えの方には、0歳からのママスクールがおすすめです。 ママスクールは、ドーマン博士とともに長年活動した先生が監修のもと、ドーマンメソッドをベースにした育児メソッドを学べる国内唯一のオンラインスクールです。 オンラインで学べる会員サイトや監修の先生と直接相談する機会のある子育て相談会、ママ同士が支え合えるコミュニティがそろっています。 まずは無料セミナーで雰囲気を体験してみませんか。「うちの子に合うかな」「どのような風にやるのか見てみたい」とお考えの方も、気軽に参加できます。今日からできる指先トレーニングを、もっと楽しく、もっと自信をもって続けていきましょう。
子どもの発達をサポートしたいと思っても、「どのような遊びをすればよいの?」「まだ小さいけれど何かできることはあるのかな」と迷うママも多いのではないでしょうか。指先トレーニングは子どもの発達に効果あり!
赤ちゃんが成長していく過程で、手や指を使う動きはとても大切です。大人にとっては当たり前のつかむ・握る・摘まむなどといった動作も、赤ちゃんにとっては新しい挑戦であり、体と脳を同時に育てる大切なトレーニングです。子どもの指先トレーニングを行うメリット
指先を使った遊びは、単に子どもの楽しい時間になることにとどまりません。手や指をよく動かすことは、体の成長だけでなく、脳の発達や学習意欲にも直結しています。手先が器用になる
脳が活性化する
指は第二の脳と呼ばれるほど、脳と密接に結びついており、神経が集中している部分です。そのため、指先を使う遊びは、脳全体によい影響を与えます。集中力が高まる
将来の学力向上につながる
子どもの成長によって変化する手指の発達
子どもの手指の発達は、月齢や年齢によって大きく変化します。赤ちゃんの頃はまだ握ることしかできなかった手も、成長するにつれてつまんだり、指先で操作したりなどの細かい動きへ発展していきます。0歳頃
1歳頃
1歳前後になると、親指と人差し指を使って、小さなものをつまむ動きが見られるようになります。小さなおやつをつまんで食べたり、ティッシュを延々と箱から引き出したりする姿が見られるようになるでしょう。2~4歳頃
生後すぐから始められる指先トレーニング
「うちの子はまだ赤ちゃんだから指先を使った遊びは早いのでは?」と感じるママも多いかもしれません。
・生まれつきの把握反射で指を握ってもらう
・その力を感じながら数秒間キープする指先トレーニングに役立つおうちでできる手先を使った遊び
指先トレーニングは、特別な教材がなくても家庭で手軽に始められます。身近なものを使えば、準備の手間も少なく、すぐに取り入れられるのが魅力です。新聞紙遊び
ねんど遊び
やわらかいねんどは、押す・つまむ・丸めるなど多彩な動きを自然に引き出します。0歳後半からは感触を楽しむところから始め、2歳以降は形を作って想像力を育てましょう。紐通し
お絵描き
クレヨンで線を描く動作は、鉛筆を正しく持つ練習にもつながります。1歳頃は殴り描きから始まり、2〜3歳になると丸や線を描いたり、色を塗ったりと表現が広がります。シール貼り
子どもの指先トレーニングを行うポイント
指先トレーニングは、やり方を少し工夫するだけで効果がぐんと高まります。日常生活のなかで自然に取り入れる
子どもの成長に合わせた方法で行う
子どものやりたい気持ちを尊重し、発達段階に合った遊びの提供が重要です。子どもの挑戦を見守り褒める
効果的な指先トレーニングで子どもの発達をサポートしよう
ここまで見てきたように指先トレーニングは単なる遊びではなく、脳や集中力、生活動作の発達を後押しする大切な取り組みです。