お子さんに絵本を読ませようとしても「なかなか興味を示してくれない……」と、お悩みの親御さんも少なくないでしょう。

ほかの子が夢中で絵本を見ている様子を見て、自分のやり方が悪いのではと不安に思うこともあるでしょう。

実は、子どもが絵本に興味を示さないのはよくあることです。成長過程の一部であり、個性でもあります。

本記事では、子どもが絵本に興味を示さない理由とともに、お子さんの興味を引き出すための方法をご紹介します。一緒に解決への糸口を探してみましょう。

絵本の読み聞かせはいつからやるべきか

絵本の読み聞かせはよいと聞くものの、初めて育児をするママにとって、いつ始めたらよいか不安になる方も少なくないでしょう。

絵本の読み聞かせは、どのタイミングで始めてもかまいません。

絵本は年齢に応じたものもあることから、生後すぐのお子さんでも楽しめるものがあります。焦ることなく、お子さんの発達や興味に応じて柔軟に始めることが大切です。

絵本の読み聞かせは、時間や場所にこだわらず日常に取り入れてみましょう。少しの工夫で読み聞かせは親子のかけがえのないコミュニケーションタイムに変わります。

お昼寝前やお風呂上りなどタイミングを選ぶことで、赤ちゃんも落ち着いて聞いてくれやすいでしょう。読み聞かせをする際ですが、声のボリュームを抑えることで安心感を与えられます。

また、ママの表情を豊かにするだけでも赤ちゃんは興味を示します。絵本を楽しく読むことで、ママも楽しんでいる雰囲気がお子さんにもしっかり伝わるでしょう。

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子育てにおける絵本のメリット

絵本の読み聞かせは、声の抑揚やリズムを通じて赤ちゃんの情緒を刺激し感覚を育てる効果があるとされています。

その他にも、子育てにおける絵本の読み聞かせのメリットにはさまざまなものがあります。例を挙げるなら、以下の4点です。

・感情が豊かになる
・想像力が育つ
・知的好奇心が育つ
・親子のコミュニケーションが取れる

ここからは、子育てにおける絵本のメリットを詳しく解説していくので、一緒に確認していきましょう。

感情が豊かになる

子どもは絵本のストーリーを通じて喜びや驚きの感覚を追体験します。絵本の登場人物や動物の表情をまねることで感情表現が豊かになるでしょう。

例えば、悲しい顔やうれしそうな表情をまねることで感情の幅を学ぶことが可能です。また、感情を言葉で表す言い回しも自然と耳に入ります。

想像力が育つ

絵本を読んでいると、挿絵を見ながら心のなかで情景をイメージするでしょう。これにより、動物や建物の形を見て物語を自分なりに作り上げる過程が楽しめます。

音や動きを想像することでクリエイティブな脳が育まれます。この想像力は、遊びや学びをより豊かにする基盤となるものです。ときどき「どう思う？」などと子どもに問いかけながら、想像力を促してあげるとより効果的でしょう。

知的好奇心が育つ

一人ではまだ文字が読めない子どもでも、読み聞かせによって新しい言葉や概念に出会うことで学ぶ楽しさを感じることができます。

ストーリーのなかで未知の言葉を耳にするたびに興味が湧き、さらに色や形の違いを学ぶきっかけにもなるでしょう。質問や感想を親子で話すことで知的好奇心を深め、読解力や言語能力などにもよい影響を与えることになります。

親子のコミュニケーションが取れる

たとえ忙しい日々を過ごしていても、絵本を一緒に楽しむことで親子のスキンシップの時間が増えるでしょう。それにより、子どもの安心感にもつながります。

読み聞かせを通して親子の安心感や信頼感を深めることができ、ページを一緒にめくる行為が親子の絆を強めるきっかけになるはずです。絵本の読み聞かせはスキンシップだけでなく、言葉を介したコミュニケーションも同時に行える優れた方法といえるでしょう。

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1歳の子が絵本を見てくれない5つの理由

1歳頃は好奇心が旺盛で初めての世界に触れたがる時期です。そのため、絵本以外の刺激を求めてしまい集中してくれないことがあります。

1歳の子が絵本に興味を示さない理由には、以下のようなものが挙げられます。

・内容が難しい
・ページをめくって遊んでしまう
・ほかのことに興味がある
・集中力がない
・絵本に親しみがない

内容が難しすぎたりしかけが足りなかったりすると興味を失う原因になりますし、ページをめくる遊びに熱中する場合もあるでしょう。さらに、周囲の物音や光に気を取られてしまうこともあります。

要因を見つけ、お子さんが絵本に興味を示す環境を整えあげられるよう、参考にしてみてください。

内容が難しい

絵本は、子どもの発達に合ったものを選んであげる必要があります。イラストや言葉が複雑すぎると理解しづらいかもしれません。

細かい描き込みのある絵本は赤ちゃんには刺激が強すぎます。また、ストーリーが長くて文量が増えると飽きやすくなる場合もあります。シンプルなものから始めてみましょう。

ページをめくって遊んでしまう

1歳頃から段々と絵本に興味を持ち始めますが、じっと座って話を聞くことはまだできません。それよりも、自分でページをめくり次々と絵が変わることに楽しいと感じやすいでしょう。

読み聞かせにこだわるのではなく、しかけ絵本やお子さんが好きな動物や食べ物などの絵本を取り入れることで、絵本の内容とめくる楽しさを同時に楽しめるようにしてあげると集中しやすくなります。

ほかのことに興味がある

1歳の子どもは大変好奇心旺盛です。お子さんと過ごす部屋には、絵本以外におもちゃがあったり周囲の音が気になったりと、なかなか絵本に集中してもらえない環境になっている可能性があります。

子どもは視覚や聴覚の刺激に敏感なので、移り気になりがちです。静かな場所で短い時間から始めると、興味を示してもらいやすいでしょう。

集中力がない

1歳頃は1つのことに対しじっと座って取り組むことは難しく、大人のように長時間集中することはできません。

子どもが集中できる時間の目安は「年齢×1分」もしくは「年齢+1分」といわれています。1歳児の集中力は1〜2分程度になるため、長い物語は理解が難しく途中で飽きてしまいます。

丸々1冊読むのではなく、ページを区切って楽しみましょう。

絵本に親しみがない

絵本が身近にないと、ママ自身も手に取る機会が少なくなります。見えない場所では子どもの興味も向きにくいものです。

まずは絵本をリビングに置いたりベッド脇に並べたりと、身近に置くことから始めてみましょう。身近に置くことで、絵本に対して自然と興味を示すようになるでしょう。

1歳の子どもが楽しみやすい絵本

1歳の子どもは視覚や触覚を使った遊びが大好きです。そのため、ページにしかけがあるしかけ絵本や、指先を使って遊べるシール絵本が適切でしょう。

カラフルな色彩や手触りの変化があると感覚を刺激し、集中力を高める効果が期待できます。さらに好きなキャラクターが登場する絵本を選ぶことで読書体験がより楽しいものになるでしょう。

ここでは、1歳の子どもが楽しみやすい絵本を詳しくご紹介します。

シール絵本

好奇心旺盛な1歳の子どもには、シール絵本が特におすすめです。シールを貼って遊ぶシール絵本は、楽しいだけでなく発達にもよい影響を与えます。

例えば、指先を使ってシールを貼る動作は、手先の発達を促します。こうした単純な動きが、のちのスプーンや鉛筆の使用といった生活スキルにもつながっていくのです。

さらに、小さなシールをつまむ動作は指先の微細運動能力を強化します。貼ったシールでページが完成した際には達成感を得ることができ、このような成功体験は子どもの自信と意欲を育む大切な一歩となるでしょう。

また、親子で楽しむ時間にも適切です。「ここにペタッ」と声をかけながら一緒に遊ぶことで、子どもとのコミュニケーションもより深まるでしょう。

シール絵本は種類が豊富なので、動物や乗り物、季節のテーマなど子どもの好奇心に応じたものを選べるといったメリットもあります。

また、数字や文字を学べる教育的な内容を取り入れた絵本を選ぶことで遊びながら学びも得られるといった魅力もあります。

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しかけ絵本

めくる、引っ張るといった触覚的な楽しさが詰まっているのがしかけ絵本です。鮮やかな色彩とともに動くパーツが、子どもの好奇心を存分に刺激します。

自分の手でパーツを動かすことで、触ったときの感触や音の変化を楽しむことができ、五感が豊かになるでしょう。

しかけ部分を追いかけるように視線を動かすことで、子どもは集中力を高めることができます。このプロセスは、ただ楽しいだけでなく、観察力を養う絶好の機会になります。

なかにはストーリーに沿って展開するしかけがある絵本もあり、物語を追う楽しさと発見の喜びを同時に味わえるでしょう。

また、親子で一緒に楽しめる点も魅力です。例えば、「次はどこをめくろうか？」と問いかけると、子どもが自ら考える力を引き出すことができます。

こうしたやり取りは、子どもの成長を促すだけでなく、家族のコミュニケーションのきっかけにもなります。

しかけ絵本もバリエーションが豊富です。季節のイベントに合わせたものやクラシックな童話をしかけ付きで楽しめるタイプなど、選択肢が多いのが魅力です。子どもの興味に合ったものを選ぶことで、より深い没入体験ができるでしょう。

絵本を読まない子どもへの対処法

子どもが絵本に興味を示さなくても、無理に読ませようとするのはやめましょう。逆に嫌がってしまい、絵本が苦手になる可能性もあります。

そのため、絵本を読まない子どもには、以下の方法を試してみるとよいでしょう。

・簡単な絵本を選ぶ
・子どもがめくるのに合わせて読む
・子どもが見たがるときに読み聞かせる
・親も楽しむ
・子どもの手の届くところに置いておく

とはいえ、子どものペースに合わせることが大切です。そして、親御さん自身が楽しむ姿を見せることも効果的です。

ここでは親子で絵本を楽しむ習慣をつけるための対処法を、ひとつずつ詳しく解説します。

簡単な絵本を選ぶ

はじめのうちはイラストが大きく、文字数が少ない簡単な絵本から選ぶようにしましょう。1歳児にはシンプルな構成で、色合いもはっきりした絵本がおすすめです。

また、具体的な動作や音が伝わりやすい絵本を選ぶと効果的です。手指を使って楽しめるしかけ絵本をはじめ、短くてリズミカルな文章が繰り返される絵本もよいでしょう。

初めは1ページに一文程度のものが読みやすく、続きやすいです。

子どもがめくるのに合わせて読む

絵本に慣れてくると、子どもは自分でページをめくって読みたくなります。子どもが自分でページをめくるタイミングに合わせて読むと、興味を持ちやすいでしょう。

親御さんも一緒にめくる動作をまねしながら、自然と絵本の世界に入れます。絵本に触れるのをためらっている子には、「めくってみようね」と声かけして一緒に進めましょう。

また、例えば扉を叩くシーンでは手を握って一緒に扉を叩く動きをしてみるなど、ページをめくりながら一緒にアクションをしてみるのもおすすめです。

子どもが見たがるときに読み聞かせる

子どもが絵本に興味を示したときに、手にとって読み聞かせを始めると集中します。身を乗り出したり、手を伸ばしたりといった様子を見せたときが絵本に興味を示す絶好の機会です。

お昼寝後や遊びの合間など機嫌がよいタイミングを見つけて絵本を見せてあげましょう。

1日に5分でも10分でも短時間で構いません。時間や場所を限定せず自由に選ばせてあげましょう。

親も楽しむ

親御さん自身が絵本の世界を楽しむ姿を見せることで、子どもも興味を示しやすくなります。読みながら笑ったり驚いたりすることで、子どもの情緒を刺激することにつながります。

親御さんが絵本を読み聞かせながら笑顔を見せることで、子どもも安心感を抱けるでしょう。

子どもの手の届くところに置いておく

子どもがいつでも手を伸ばせるように、リビングやおもちゃ箱の近くなど、子どもの手の届くところに絵本を並べると自然と手に取るようになります。

絵本が目に入る機会を増やすだけで興味がわきやすくなるでしょう。毎日少しずつでも絵本の世界に触れるためにも、子どもの手の届くところに絵本を置いておくことが大切です。

子育てにはコツがある

絵本の読み聞かせを行うも、お子さんが興味を示さないと「何がダメなのだろう……」とつい落ち込んでしまい、子育て全般に対し悩んでしまうことも少なくないでしょう。

子どもも個性を持っているので、個々で子育てが違って当たり前です。子育ては日々試行錯誤の連続です。絵本も子どもの成長や性格に応じて工夫が必要になります。

はじめから完璧にできる親御さんはいません。ひとりで悩まず、周囲のママ友や専門家の意見に耳を傾けることで、新しいヒントが得られるでしょう。

同じ年頃の子どもを育てるママと情報を共有するだけでも気持ちが楽になります。完璧を目指さず、気軽に相談しながら進めることでストレスを減らし子育ての楽しさを広げられるでしょう。

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絵本を使った子育て方法や読まないときの対処法を知りたいなら

子どもに絵本に興味を持ってもらう具体的な方法をご紹介しました。絵本は親子の大切な時間をつくるツールです。子どもの反応は一人ひとり異なるのが当たり前ですので、焦らず柔軟に対応していきましょう。

しかし、子育ては悩みが尽きないため、ときにはプロに相談をし肩の力を抜くことも大切です。経験豊富な方に話を聞いてもらうことで、多くの気付きを得ることができるでしょう。

0歳からのママスクールでは、ドーマンメソッドをもとに0歳からできる脳・心・体を育む土台づくりのほかに、ママも幸せに育児ができるサポートを行っています。

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孤独になりやすい子育て期もママスクールを通じて、心から幸せを感じながら育児を行えるでしょう。

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